
外傷救護スキルの必要性
国家的要人襲撃事件をはじめとした殺傷事件が昨今数多く発生しているほか、韓国での大規模雑踏事故を踏まえ、プレホスピタル域で活動するレスポンダー(職務上救護義務がある人)の外傷救護スキルがこれまで以上に求められています。「脅威の排除」や「血液感染対策」などを踏まえたうえで止血法について考えます。(ここでいう"Security"は、警備や防犯のことではなく、現場における"脅威の評価と排除"などのことを指します)
%20-%20%E3%82%B3%E3%83%94%E3%83%BC_JPG.jpg)
市民がターニケットを使う?!
テロ対策を主眼に消防機関などでも訓練が行われるようになった専用止血帯(ターニケット)。
数年前から大手講習団体の市民向け救急法講習にも取り入れられることとなりましたが、市民が容易に使うことができる器具なのでしょうか?
たしかに使用の手技自体は簡単かもしれませんが、「ターニケットを使用する」という判断と意思決定、そしてターニケット装着後に起こるできごとへの対応は難しいもの。それらを無視してターニケットを語ることはできません。

血液感染リスクを考える
米国では、血液に触れる可能性があるすべての職業に、労働安全衛生局OSHAの基準に基づく血液媒介病原体(BBP)講習を受講する義務がありますが、日本ではこのような教育は普及していません。そのため血液感染に関する意識も実に低いもの。
血液の何が怖いのか。出血の救護を行うにあたり何が必要なのか。AHAの『ハートセイバー血液媒介病原体コース』で取り扱う内容の一部をこのセミナーでも取り上げ、大出血を伴う傷病者の救助を行う前提部分について理解します。

テロ現場で救助を行うにあたり
市民向けターニケット教育でも「テロ対策」が謳われますが、危険な現場で専門装備や技能を有しない市民が救助を行うことは可能なのでしょうか?
公的機関の勤務者等であっても、大量殺傷事案発生時の基本的な対応法を理解している人は我が国では少なく、そのような人が通常の救急現場と同じ感覚で救護を行えば、死傷者を増やすことにもなりかねません。テロの手口や現場での基本的注意事項等を踏まえ、現場で実際どこまでの活動が可能なのかを考えます。

"Security"の視点を踏まえた外傷救護の基礎
開催日
2022年12月25日(日)
時 間
10時00分から12時30分まで
場 所
東別院会館 2階・207「梓」 【地図】
〒460-0016 名古屋市中区橘2丁目8番45号
地下鉄名城線「東別院駅」から徒歩3分
受講料
税込み 3,000円(事前振り込み制)
対象者
● 公共交通機関や大規模集客施設等の関係者
● 民間セキュリティサービス関係者
● 公的保安機関関係者
● 保育園看護師や養護教諭など
● 応急手当普及員などの救命法指導者
● その他、職務上外傷救護について学ぶ必要がある方
※本セミナーは、病院外領域で活動するレスポンダー(職務上救護義務がある非医療者)によるファーストエイドを主眼に内容を構成します。MCLSコースのような高い専門性が必要な方向けの内容ではありませんのでご注意ください。
※本セミナーは外傷救護に職務として従事する可能性がある方の受講を優先します。そのため、申し込み時には受講の背景や必要性等についてご記載頂きます。(内容によっては受講頂けない場合もございますので予めご了承ください。)
主 催
ブレイブハートNAGOYA
予定内容
1.大量殺傷事案などにおける脅威の評価と排除
2.血液感染対策の基礎
3.人が生きるしくみと命を落とす機序
4.外傷時のファーストエイド
5.ターニケットの普及とその課題
修了証など
ブレイブハートNAGOYAオリジナル講習のため、資格証や修了証の発行はありません。
キャンセル等について
荒天等による講習中止の場合は、別日への振り替えか、受講料の返金をもって対応させていただきます。この場合、振込費用や交通費、宿泊費の弁済は致しかねます。
特に今後、感染症の拡大等による社会情勢の変化により講習が中止になる可能性がありますことは予めご了承ください。
なお、お客様(受講者)都合によるキャンセルにつきましては、所定のキャンセル料を頂きます。
返金にあたっては、キャンセル料及び手数料1000円を引いた金額を振り込みいたします。
●講習開催日から起算して14日前~7日前まで:受講料の50%
●講習開催日の6日前~前日まで:受講料の80%
●講習開催当日キャンセル及び無連絡不参加:受講料の100%
感染対策の実施について
新型コロナウィルス感染症拡大に伴い、ブレイブハートNAGOYA独自の規定及び会場施設の規定に基づき、皆さまに感染対策の実施をお願いしております。詳細はお申し込み受理後の受講案内メール等に記載しますので、内容をご確認ください。
必要事項を実施・履行頂けない場合、受講をお断りしますのでご了承ください。
参考:同日午後開催『救命法指導員スキルアップセミナー』
同日13時30分から18時30分には、救命法指導員のあり方と効果的な指導の方策を考えるディスカッション主体のオリジナルセミナーを開催します。
修了証や資格証発行を伴う救命処置コースの指導にあたる方のほか、医療機関や介護施設、保育所、警備会社などで自社社員等に対する教育を行う立場にある方なども受講できますので、是非あわせてご受講ください。(同セミナーの詳細は こちら から)