「心肺蘇生は間違えても責任は問われない」
「心肺蘇生に人工呼吸は必要ない」
決してそんなことはありません!
保育園看護師や保育士等の施設職員は、重大事故の回避を目的とした安全管理上の法的な義務に従い、保育現場で多い事故を減らし、子どもを死傷させないよう努めるとともに、事故発生に備えるべき立場です。そのため、有事の際、救命処置のプロセスの適否が問われることとなりますし、近年では業務過失が認定される事故事例があることを忘れては
なりません。
責任ある立場として、何にどう備え、どう行動するか。
首都圏で人気の保育安全セミナーがついに名古屋上陸です。
人工呼吸は不要…ではない!!
近年、人工呼吸を省略し、胸骨圧迫のみ行う心肺蘇生が急速に普及しましたが、これはあくまで「成人が突然倒れた場合」を想定したものであり、呼吸の不良が原因で心停止に至るケースが圧倒的に多い子ども(=血中に酸素が残ってない)は、人工呼吸なくして救命することが非常に難しいものです。
(こちらのブログ記事もあわせてご覧ください)
我が国の「救急蘇生法の指針」でも、人工呼吸を省略しない心肺蘇生の習得・実施を保育職等に対し強く要求していることをご存知でしょうか?
生命・身体を預かる立場として
子どもの生命・身体を業務として預かる保育者は、その職務上の責任において、子どもの身に緊急事態が発生した際には一般市民以上の対応が求められます。消防機関で公募開催されている救命講習は一般市民に対し救命処置等を「普及啓発」するためのものであり、「職業訓練」としての研修設計にはなっていません。同様の立場にある学校教職員が行った救命処置の適否を問う訴訟事例がいくつも存在するように、保育者が行う救命処置についても品質や責任が問われる時代になっています。
心停止に至らせないために…
子どもの心停止の多くは呼吸の不良が原因で起きています。心停止になってからどうするかを考えるのも大切ですが、心停止に至らせないよう取り組む=心停止を予防することはもっと大切です。
保育施設での死亡事故の8割は午睡時に起きているといわれており、午睡環境を適切にアセスメントすることによって呼吸の不良を起こさない、心停止に至らせないことが求められることから、本セミナーでは午睡環境のアセスメントの要点についても解説します。
保育園看護師に必要なスキル
医療従事者たる看護師は、その活動領域がどこであろうと、医療従事者向けに定められているガイドラインに適合した救命処置の実施が要求されます。
当該ガイドラインでは、医療従事者が心肺蘇生を行うにあたり人工呼吸を省略できる条件は定められていないため、バッグマスクやポケットマスク等を予め備え付けるとともに、使用者が相応のスキルを身に付けておくことが必要です。「その時」はいつやってくるかわかりません。悪い結果が出てから後悔しても、失われた命は戻ってこないのです。
保育園看護師・保育士等の救命技能向上セミナー
~午睡事故の安全管理と発生時対応の真相~
開催日:2020年2月23日(日)
時 間:13時00分から16時00分まで
場 所:名古屋市公会堂 第6集会室 【地図】
〒466-0064 名古屋市昭和区鶴舞一丁目1番3号
JR中央線「鶴舞駅」から徒歩2分/地下鉄鶴舞線「鶴舞駅」4番出口から徒歩2分
受講料:5000円(税別)
対象者:保育園看護師、保育士など
定 員:10名
主 催:保育安全のかたち
協 力:ブレイブハートNAGOYA
予定内容
1.心停止の予防(午睡環境のアセスメントなど)
2.緊急性の判断(救急要請や病院搬送の判断など)
3.子どもの心停止の特徴と必要な救命処置
4.ポケットマスクを用いた人工呼吸
「保育安全のかたち」ウェブサイトへリンクします(別ウインドウ)
同日午前開催「保育園看護師(保育業専門看護職)キャリア入門講座」
あなたは『看護師』ですか?
それとも『保育園看護師』でしょうか?
どのように働こうと考えていますか?
ひとつの保育施設に複数人の看護(医療)職が配置されることは稀で、看護師のキャリア
形成は働く場を移すという考え方以上に、保育園看護師という役割を深く理解する必要が
あります。入職してみてイメージと違った、どのように働けばいいか判らない、もっと
やりがいをもって働きたいと考える皆さんから強いご要望を受け、この講座を名古屋で
初開催します。
保育施設における看護職とは組織・保育における大切な専門職のひとつですが、まだまだ社会的に確立された仕事とは言えません。加えて保育園看護師の皆さんの背景は様々です。
成人・高齢者を対象に臨床経験を積んでこられた方もいれば、看護師免許を取得して一番に保育の道を選択する方も増えてきています。保育に医療・看護が求められる時代を踏まえ、臨床から保育園看護師というキャリアを選んだ皆さんの「働き方」に光を当てた数少ないセミナーです。
午前・午後同時申込みで受講料がお得に!
「保育安全のかたち」ウェブサイトへリンクします(別ウインドウ)