
外傷救護スキルの必要性
東京2020五輪大会はテロなどなく無事終了しましたが、公共交通機関内での殺傷事件などが昨今複数発生しており、プレホスピタル域で活動するレスポンダーの外傷救護スキルが求められています。
事件事故によって大量の出血を伴う傷病者がいる現場に遭遇したときどうすればよいのか。「脅威の排除」や「血液感染対策」などを踏まえたうえで止血法について考えます。(ここでいう"Security"は、警備や防犯のことではなく、現場における"脅威の評価と排除"などのことを指します)
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市民がターニケットを使う?!
テロ対策を主眼に消防機関などでも訓練が行われるようになった専用止血帯(ターニケット)。
数年前から大手講習団体の市民向け救急法講習にも取り入れられることとなりましたが、市民が容易に使うことができる器具なのでしょうか?
たしかに使用の手技自体は簡単かもしれませんが、「ターニケットを使用する」という判断と意思決定、そしてターニケット装着後に起こるできごとへの対応は難しいもの。それらを無視してターニケットを語ることはできません。

血液感染リスクを考える
米国では、血液に触れる可能性があるすべての職業に、労働安全衛生局OSHAの基準に基づく血液媒介病原体(BBP)講習を受講する義務がありますが、日本ではこのような教育は普及していません。そのため血液感染に関する意識も実に低いもの。
血液の何が怖いのか。出血の救護を行うにあたり何が必要なのか。AHAの『ハートセイバー血液媒介病原体コース』で取り扱う内容の一部をこのセミナーでも取り上げ、大出血を伴う傷病者の救助を行う前提部分について理解します。

テロ現場で救助を行うにあたり
市民向けターニケット教育でも「テロ対策」が謳われますが、危険な現場で専門装備や技能を有しない市民が救助を行うことは可能なのでしょうか?
公的機関の勤務者等であっても、大量殺傷事案発生時の基本的な対応法を理解している人は我が国では少なく、そのような人が通常の救急現場と同じ感覚で救護を行えば、死傷者を増やすことにもなりかねません。テロの手口や現場での基本的注意事項等を踏まえ、現場で実際どこまでの活動が可能なのかを考えます。

"Security"の視点を踏まえた止血法の基礎
開催日
2022年1月8日(土)
時 間
18時00分から20時00分まで
場 所
名古屋市公会堂 第6集会室 【地図】
〒466-0064 名古屋市昭和区鶴舞一丁目1番3号
JR中央線「鶴舞駅」から徒歩2分/地下鉄鶴舞線「鶴舞駅」4番出口から徒歩2分
受講料
税込み2,750円(事前振り込み制)
対象者
● 公共交通機関や大規模集客施設等の関係者
● 民間セキュリティサービス関係者
● 公的保安機関関係者
● 応急手当普及員などの救命法指導者
● 病院外で活動する看護師など
● その他止血法について学びたい方
※本セミナーは職種や資格等を問わず受講頂けますが、大量殺傷事案等の救護に職務として従事する可能性がある方の受講を優先します。そのため、申し込み時には受講の背景や必要性等についてご記載頂きます。申し込み人数によっては受講頂けない場合もございますので予めご了承ください。
主 催
ブレイブハートNAGOYA
予定内容
1.大量殺傷事案における脅威の評価と排除
2.血液感染対策の基礎
3.人が生きるしくみと命を落とす機序
4.出血時のファーストエイド
5.ターニケットの普及とその課題
修了証など
ブレイブハートNAGOYAオリジナル講習のため、資格証や修了証の発行はありません。
キャンセル等について
荒天等による講習中止の場合は、別日への振り替えか、受講料の返金をもって対応させていただきます。この場合、振込費用や交通費、宿泊費の弁済は致しかねます。
特に今後、感染症の拡大等による社会情勢の変化により講習が中止になる可能性がありますことは予めご了承ください。
なお、お客様(受講者)都合によるキャンセルにつきましては、所定のキャンセル料を頂きます。
返金にあたっては、キャンセル料及び手数料1000円を引いた金額を振り込みいたします。
●講習開催日から起算して14日前~7日前まで:受講料の50%
●講習開催日の6日前~前日まで:受講料の80%
●講習開催当日キャンセル及び無連絡不参加:受講料の100%
感染対策の実施について
新型コロナウィルス感染症拡大に伴い、ブレイブハートNAGOYA独自の規定及び会場施設の規定に基づき、皆さまに感染対策の実施をお願いしております。詳細はお申し込み受理後の受講案内メール等に記載しますので、内容をご確認ください。
必要事項を実施・履行頂けない場合、受講をお断りしますのでご了承ください。
参考:同日午前開催『ハートセイバー血液媒介病原体コース』
同日11時30分から17時30分には、救助のプロとしての質の高い一次救命処置(BLS)をトレーニングする、アメリカ心臓協会AHAのBLSプロバイダーコース(病院外シナリオ版)を開催。AHAのBLSコースは各地で開催されていますが、病院"外"シナリオ教材を用いたコース開催は全国でも限られています。
是非あわせてご受講ください。(同コースの詳細は こちら から)