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NBS-04 心肺蘇生を行う

ご注意

この記事は、フリーマガジン『ナゴヤ防災サミット Plus1』の連動記事として掲載したものです。内容は善意で救助を行うバイスタンダー向けのものであり、医療の専門職ではないものの、業務の範ちゅうとして傷病者の対応を行う責任があるレスポンダー(教職員、保育士、警備、介護、スポーツ指導者など)向けのものではありません。



 

予備知識:心停止の種類


心停止といったら、心臓の動きがぴたっと止まった状態をイメージしますが、心臓に何らかのうごきはあっても、血液を送るポンプ機能が失われれば、それは「心停止」です。

とはいえ心臓の動きは外から見ただけではわかりませんので、「反応がない」「普段どおりの呼吸がない(判断に迷う場合を含む)」の2要素で心停止かどうかを判断します。


▼心臓に原因がある心停止

心臓がけいれんする症状(心室細動)などによりポンプ機能が失われるものです。

倒れた直後は血液中に酸素が残っているので、数分の間は胸を押す胸骨圧迫のみ行っても救命率に大きな差はないといわれています。

心室細動が起きているときは、AEDの電気ショックでけいれんを取り除くことが必要です。


▼呼吸に原因がある心停止

喉に何かが詰まる、病気で気道が狭まる、肺の機能が低下するなどで、体内に取り入れられる酸素が足りなくなることで心臓の動きが悪くなり、最終的に心停止に至るものです。(心臓が動くためには酸素が必要)

血液中に酸素がないので、胸骨圧迫とともに人工呼吸を行わないと救命は難しいものです。

なお、子どもの心停止のほとんどは呼吸に原因がある心停止です。


 

質の高い胸骨圧迫


心停止で血流がとまると、血液から酸素を受け取っていた全身の細胞のうち、脳と心臓の筋肉(心筋)はとても大きな影響を受けます。脳や心筋は一回ダメージを受けると元に戻らないため、胸骨圧迫で血流をつくって酸素を送り続けることが重要ですし、心臓が自らの力で拍動を取り戻すには、心筋に酸素をたくさん送り続ける必要があります。


脳や心筋に酸素を送り、後遺症の発生を防止するとともに、心拍再開を促す。

これが胸骨圧迫の大きな目的です。



(1) 平らで安定した面に仰向けに寝かせる。


(2) 片方の手のひらの付け根を、胸部中央(胸骨の下半分)に置く。置いた手の上に、もう一方の手のひらを置く。


(3) 垂直に、胸が約5cm沈むよう押す。


(4) 100~120回/分のテンポで圧迫を行う。


(5) 圧迫を行うたび、胸を元の位置に戻す。


(6) 人工呼吸を行う場合であっても、中断時間は10秒以内にする。




 

人工呼吸


呼吸が原因の心停止は血液中に酸素が残っていないので、いくら胸骨圧迫を行っても効果は薄いもの。人工呼吸を組み合わせ、体内に酸素を供給する必要があります。


子どもの心停止や窒息・溺水による心停止、倒れてから時間が経った心停止の場合は血液中に酸素が残っていないため、人工呼吸を組み合わせることが必要です。


善意で救助を行う立場の方が、見ず知らずの成人傷病者に心肺蘇生を行う際は胸骨圧迫のみ絶え間なく行っていただければよいのですが、自分の子どもや身近な人を救うためには、人工呼吸のスキルも習得しておきたいものです。

家族であれば、直接口をつけて息を吹き込む「口対口人工呼吸」が一般的です。 (1) 傷病者の頭を反らせて気道を確保する。


(2) 自分の口を大きく開き、傷病者の口を覆って密着させる。傷病者の鼻をつまむ。 (3) 1回の吹き込みに1秒かけ、胸が少し上げる程度の量の吹き込みを行う。 (4) 吹き込んだら口を離し、もう一度(2)と(3)を行う。

業務として傷病者の対応を行う立場であれば、感染防止効果がある人工呼吸デバイス(ポケットマスクなど)を使用して人工呼吸を行います。

 

心肺蘇生の継続

胸骨圧迫と人工呼吸を組み合わせる場合は、胸骨圧迫30回・人工呼吸2回の比率です。 胸骨圧迫のみ行う場合は、絶え間なく続けます。

胸骨圧迫は体力を使う手技であり、ずっと続けると圧迫が弱まり、十分な血流が得られなくなります。最長でも2分ごとに胸骨圧迫は交代すべきです。

 

記事一覧


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セクション1:倒れた人を見つけたら


セクション2:助けを呼ぶ(119番通報など)


セクション3:心停止かどうかの判断


セクション4:心肺蘇生を行う


セクション5:AEDを使う


セクション6:救急現場で気をつけたいこと


セクション7:傷病者対応が終わったら

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